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命短し愛国者

転職したため、慣れない仕事に毎日心身ともにヘトヘトです。
というわけで、ブログの更新もなかなかできません。

通勤のお供にと副島先生の最新刊を購入しました。
ドル亡き後の世界ドル亡き後の世界
(2009/10/30)
副島 隆彦

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米国の覇権が終わってゆくさまと中国頼みのこれからについて書かれていますが、前著等でも書かれている先月亡くなった愛国者中川昭一氏への謀略への怒りも綴られています。

(引用開始)

p202

 中川氏は昨年9月に財務・金融大臣に就任してから、アメリカに対して正論を吐き続けた。「日本はもうこれ以上、米国債を買い増ししたくない。アメリカは身勝手だ。アメリカはニューヨークで起きた金融危機の責任を自覚すべきだ」と言った。この1年間に数回、緊急で開かれたG7(7ヵ国財務相・中央銀行総裁会議)の席でも、日本を代表して堂々とアメリカを批判した。中川昭一は立派な愛国者であった。

 この中川大臣の態度に徐々に怒り出したアメリカは、中川氏の弱点というべき“アルコール依存症”で彼を日本財務大臣の座から引きずり下ろすことを謀った。

 現世界銀行総裁のロバート・ゼーリックが「もう我慢ならない。中川昭一を失脚させろ」と、自分の手下の日本財務官僚たちに命令を下した。中川大臣は左ページの写真にあるとおり、“酩酊会見”の前日(2月13日)に、「日本政府は1000億ドル(9兆円)をIMFに拠出する」として、IMFのドミニク・ストロスカーン専務理事と調印式を行っている。

 これにアメリカは怒ったのである。すでに自分たちアメリカの金だと思っている、日本の外貨準備高1兆ドル(100兆円)のうち1割(1000億ドル=9兆円)を、チェコやハンガリーを緊急で助ける資金として日本が分け与えてしまったからである。IMFのストロスカーンは「今どき、こんな寛大な国は日本しかいない」と泣くようにして喜んだ。世銀総裁であるロバート・ゼーリックも、表面上は日本のこの決断に「歓迎の意」を表した。しかし腹の底は怒りで煮えくり返っていた。“ボブ”・ゼーリックは、“皇帝”デイヴィッド・ロックフェラーの直臣の一人である。

 2月14日のローマG7会議の後、午後の記者会見が始まる前の昼食で、中川昭一氏のワイングラスに薬物(おそらくハルシオンという睡眠薬)が入れられた。ここに、日本財務省国際局長の玉木林太郎(56歳)という官僚と、この玉木林太郎と「特別に親しい関係にある」越前谷知子記者(現職の読売新聞経済部記者・35歳)が同席していた。他に2人、日本テレビとブルームバーグの女性記者がいた。

 そして「この時、中川大臣にクスリを盛ったのは玉木と越前谷だ」というニュース記事がインターネットなどでさかんに流れた。越前谷記者はこの情報がネット上に出ると姿を隠して、顔写真とともに読売新聞の紙面から一旦、消えた。これだけの公的職業にありながら、その後、今に至るまで彼女からの弁明は一切ない。そして読売新聞社からの反論も一切ない。お前たちは犯罪者だ。犯罪者の集団だ。なぜこの者たちを、警察は検察庁は逮捕しないのか。警察や検察官までも含めてすべてグルであり、腐り果てた人間のくずたちだからか。

 玉木林太郎は、あのローマでの事件のあと今年の7月14日に財務官(財務省の事務方の副大臣。英語ではバイス・ミニスター)に就任(出世)した。玉木財務官は中川昭一とは東京の麻布高校でも東大法学部でも同窓生である。自分が上司として仕えなければならない大臣を刺して失脚させておいての出世である。それからもう一人、あの“酩酊(もうろう)会見”の席で中川大臣の右隣に座っていた篠原尚之(この会見の時に財務官)は、この11月からIMFの副専務理事になることが決まった。

 篠原尚之は中川大臣が呂律の回らない口で記者会見を続けている最中も、助け舟さえ出そうとせずに、ただじっと黙って知らん顔をしていた。“上司の失態”を間近で見ながらただ傍観していた。そしてその上司が無念の死を遂げた今、自分だけがぬけぬけと、IMF副専務理事という新たな職にありついた。


(引用ここまで)

中川大臣とストロスカーン専務

中川大臣失脚後、我が国は毎月1兆8000億円の米国債購入を再開、われわれの血税が年21兆円も紙屑必至の米国債につぎ込まれているそうですよ。中川さんはそれを止めていた。だから米国の手先の財務省やマスゴミに嵌められ、叩かれ、失意のうちに亡くなってしまいました。国益のために体を張って抵抗した愛国者をまた一人失ってしまった。

関連エントリー
やっぱり中川先生はアメの餌食に

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頑固者バンザイ

asahi.com亀井氏「モラトリアムは言葉の遊び」 法案成立に強気 (一部引用開始)

 亀井氏とのインタビューの要旨は次の通り。

 ――郵政株売却凍結、貸し渋り・貸しはがし対策両法案の臨時国会での見通しは。

 「国会延長しようが何しようが必ず通す。絶対します。しないわけにはいかない」

――大臣就任後、金融問題に特に力を入れています。

 「小泉・竹中路線で日本の金融システムが本来の役割を果たしていない。弱肉強食で一部の人の利益になるような金融行政を抜本的に変える。両方(郵政、金融)とも(国民新党の)一丁目一番地だ」

 ――「モラトリアム」発言が波紋を広げました。

 「モラトリアムってみんなが攻撃したから、最近わざと言っている。モラトリアムは返済猶予で、条件変更だ。言葉の遊びだ。広辞林をひけ」

 ――市場が反応して金融株が下落しましたが。

 「投資家がそう思うような銀行なら、資格はない。オレは今まで政治家として発言したことを取り消したことは一度もない。(一連の発言は)全然取り消す必要はない」

 ――国民新党の展望をどう描きますか。

 「政策実現のために党を作った。郵政見直し、モラトリアム。間違いなかった。その先に断崖(だんがい)絶壁が待っているか、天国が待っているかは分からない。その結果、国民から支持されずに国民新党が消えていくならしょうがない」

 ――民主党の小沢一郎幹事長との今後の関係は?

 「分からない。私の政治理念、政策に対して一緒に手を握れる政治家なら手を握る。今は握っている。先のことは自分一人で政治はできないので、色んな人と手を握っていければいい」(聞き手・関根慎一)


(引用ここまで)

亀井先生は昔から一貫してますよ。全く変わっていない。郵政選挙の後、とある講演会で小泉・竹中路線を批判し、わが国の行く末を懸念する話をしたら、お馬鹿な聴衆たちがけしからんと大騒ぎしたこともありました。あれから4年、日本は亀井先生たちが懸念していた通りの惨状となり、小泉たちに騙されたことにやっと気づいた人もいるでしょう。上の記事からも、亀井先生の頑なさが伝わってきますが、こういう頑固者、いいですね。亀ちゃん、かっこいい!

ブレブレ民主と違って今の内閣で気を吐いているのが、亀ちゃんとみずほさんのふたりですが、ふたりとも弱小政党を率いる党首。亀ちゃんは、ブレーンだった植草先生を冤罪から守れず、亀井派を潰され、永岡さんを失い、自民を追われた。それでも主義・主張は一切変えないで、小さな国民新党を与党にした。そして今度は旧亀井派で仲間だった中川昭一さんまで失った。みずほさんの方も時代遅れと言われようが叩かれようが主義・主張はブレず、弱小社民を守り、ここまで来た。ふたりとも肝の据わり方、腹のくくり方が違いますよ。

混沌とした今のような時代、こういう頑固さが必要ですが、国民新党がなかなか支持を拡大できず、小泉インチキ改革の後継者で官僚叩いて悦に入っているだけの胡散臭いみんなの党の方が支持される現状には、ガッカリです。ほんと馬鹿ばっかですな(怒)
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頑張れ静香ちゃん

asahi.com とまらぬ亀井節 「日本郵政、全経営陣を刷新する」 (引用開始)

 亀井静香郵政改革相は3日のテレビ番組で、日本郵政の経営体制について「今の経営陣は我々の考えの反対に乗っかっているから、全部これを刷新していく考えだ」と述べ、西川善文社長だけでなく、全役員の交代が必要との認識を示した。

 経営陣の一新で、小泉政権による民営化路線の転換を図るのが狙い。日本郵政の取締役会は、西川氏と高木祥吉副社長の社内取締役2人と、西岡喬・三菱重工業相談役や牛尾治朗・ウシオ電機会長、奥田碩・トヨタ自動車相談役ら7人の社外取締役で構成。亀井氏は解任など強硬策でなく、自発的な辞任を促す構えだ。

 亀井氏は記者団に放送後、鳩山政権における見直しで、日本郵政の経営の「根底が変わる」と指摘したうえで「自分たちの経営理念と全然違う形になっているのに、どうやって部下を指揮監督するのか」と述べた。さらに、グループ傘下の郵便、郵便局、貯金、保険の4事業会社の民間出身経営陣についても「そこらも含めて我々の郵政事業の理念、目的と違う」として交代の必要性に言及した。ただ、全経営陣を交代すれば、実務に悪影響を及ぼすのは必至で、後任探しも大がかりなものとなる。どこまで実現するかは不透明だ。


(引用ここまで)

ブレブレの鳩首相と違って、ぶれないモラトリアム亀井先生。綿貫先生や久興先生でなく、静香さんが残ったことの意味、反小泉・竹中の象徴であり、小泉がどうしても潰したかった人間が、小泉・竹中の悪行・売国の象徴である郵政民営化を見直そうとしている現実。これは亀井先生に与えられた天命でしょう。

取締役会のメンバー、他に奥谷や丹羽など自公売国路線を支えつづけ、恩恵も沢山受けた方々ですね。日本国民の命や財産を食い物にしているこうした連中が一掃されるだけでも政権交代の意味があります。
役員一覧‐日本郵政

あの史上最低の郵政売国選挙から4年、法案の中身をきちんと理解し、国益を損ねかねない内容に気づき反対し、自民党を追われいまだに浪人中の方々が沢山います。この方たち一人残らず再度国政に戻って来ていただきたいと思ってます。

asahi.com「私の発言で株価下がるような銀行は…」勢いづく亀井節 (引用開始)

亀井静香金融相は27日、テレビ朝日の番組で、自身の提案した借金返済猶予策の検討が銀行株の売りを誘っていると指摘されたことについて、「私が言ったから株が下がるほど脆弱(ぜいじゃく)な銀行は、銀行業を営んでいる資格がない」と述べた。金融相は銀行への幅広い監督権限を持っており、あいまいな基準で銀行の「資格」を論じる発言が適切かどうか、議論を呼びそうだ。

 亀井氏は、中小企業や住宅ローン利用者の銀行への返済を3年程度猶予することを提案。この日の番組では、中小企業の一部については元本だけでなく金利の返済猶予も検討すると述べた。

 銀行株の値下がりについては、番組終了後に記者団に「(返済猶予で)信用を失うほど投資家や国民から信頼されていないのなら、まず金融機関が自ら反省しないといけない」と強調した。

 また、亀井氏は閣僚の一部や民主党内から猶予策への異論が出ていることについて、連立3党で合意済みの政策と反論。鳩山由紀夫首相の理念に沿った政策だとして、「総理は私を更迭できっこない」と強気の姿勢を崩さなかった。


(引用ここまで)

マスゴミが必死で静香ちゃんを叩いているのが滑稽で仕方がありません。マスゴミは大切な金づるの広告主さまのための報道しかしません。腐ってますな。株価が下がって困るのは誰ですか?今や日本企業の株は外資に買い取られ、名前は日本企業でも実際は「外資系企業」となっているんですよ。そう株価が下がって一番困るのは外資様なんです。銀行や大企業は公益性や影響の大きさを理由に私たちの血税という公的資金によって延命させられますが、中小企業や個人には「自己責任」という言葉を押し付け放置です。モラトリアム亀井先生はそこを何とかしようと言っているわけです。亀井先生の真の狙いはどこにあるのか、今後の展開に注目ですね。
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総選挙の感想など

先月、無理が重なって帯状疱疹になり、ここ数週間はたいへんでした。しっかり休養を取って安静にしないと後々激しい痛みにずっと悩まされつづけるというので、極力無理は避けています。なので、選挙が終わってもブログは書けませんでした。

城内さんや小泉龍司さんが見事当選し、国政に戻ってくることになり、本当に嬉しいです。志高く実力あるお二人の活躍が今から楽しみです。しかし、とっても残念だったのは綿貫さんと亀井久興さんが落選してしまったこと。お二人のようなまっとうな政治家が国政から去ってしまうのは大きな損失です。久興先生は民主党から入閣の話もあったようですし、ホント残念(泣)

自民は…もっと派手に負けると思っていましたが、119は勝ち過ぎでしょう。それも残ったメンツを見たら国賊ばっか。特に比例で復活したゾンビーズ、武部に小池に中川秀とか素晴らしすぎて、泣けてきますね。負けるなら派手に負けて一から出直しの方が自民党復活の可能性が高かったけれど、議席数は中途半端、残ったのはクズばかりでは、益々醜態をさらして、完全に息の根が止まりますよ。まあ残った連中が日本を破壊した張本人たちなので逃げることもできず、徹底的に叩かれればいいとおもいます。

民主には特に期待してません。小沢一郎がいて、国民新党が付いているから私もおとなしく見守っていますけど、この二つの条件がなかったら、小泉自民と変わりない売国政党になり、国民の敵になりますな。民主の中にも国民新党や社民党との連立は必要ないと言っているアホがいるようですね。こういうコアな政党の支持者というのはブレないので票が当てにでき、小沢一郎はそういったことも良くわかっていて、二党との選挙協力を推し進めてきたわけです。前回の郵政選挙で、ムードで小泉に投票した何も考えない人たちは今度はムードで民主に投票してますから、風であちこちブレまくる票では、政権交代は確実にならない。そういったことも理解できないおこちゃまが多くなって困ります。
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悲哀とロマンと

公示後はネットでの選挙運動はダメとか何とか言われているので、余計なことは書けないようですね。私の場合はそれ以前の健康問題であまり書けないのですが…。

城内さんの静岡7区とか国民新党のこととか、気になる選挙区があり、山梨2区の堀内先生のことも気になります。

今年の初めに親が支援者の方と一緒に堀内先生にお会いする機会があり、支援者の方が堀内先生にAさんの娘さんは郵政民営化法案に反対で先生の著書の熱心な読者でありファンなんですよと伝えたそうで、先生ご本人と秘書さんがとっても喜んでくれ、機会があったらぜひお会いしたいとおっしゃってくれたそうで、なんとも畏れ多いお話です。こんな口の悪いブログを書いていることは内緒ですけどね(苦笑)しかも私も親も残念なことに先生の選挙区在住じゃないし、申し訳ないです。

堀内先生の義父は辻政信氏だそうで、つい最近まで知りませんでした。その義父について語る先生の記事を見つけたので少し長いけれどご紹介します。悲哀とロマンを感じるお話です。

失踪から46年、昭和史を飾った怪人物 私が見た「辻政信」 [読売ウイークリー] (引用開始)

2007年4月3日
失踪から46年、昭和史を飾った怪人物 私が見た「辻政信」

 1961年4月、一人の政治家が羽田を飛び立った。戦前、陸軍参謀として「作戦の神様」と言われ、戦後はベストセラー作家の辻政信参院議員である。その素顔を女婿、堀内光雄・元通産相に聞いた。
 「最後に見たのは羽田でタラップを上がって行く後ろ姿です。家族や秘書、国会の事務職員の人たちで見送ったのですが、生まれて間もない長男(堀内光一郎・富士急行社長)を抱いて、『丈夫に育てろよ』と言ってました。周恩来やチトーら(共産主義国の)要人と握手している大きな写真を4〜5枚カバンの中に収めていました。『いざとなったとき、これを見せればいい』と笑ってました」
 
 辻政信は1902年、石川県生まれ。陸士(36期)、陸大(43期)をトップクラスの成績で卒業したエリート軍人で、戦前はマレー上陸作戦などを指揮した。敗戦をバンコクで迎えた辻は僧形に姿を変えて当地を脱出、東南アジア、中国に潜伏した。復員後、逃走中の出来事をまとめた「潜行三千里」は50年の大ベストセラーとなり、一躍、マスコミの寵児となった。
 52年に衆院初当選。4期目の途中に当時の岸信介首相の金権ぶりを批判して自民党を除名されて議員辞職。しかし、すぐさま参院全国区(当時)にくら替え出馬し、第3位で返り咲いた。
 旧陸軍時代を含め、辻に対しては「清廉潔白」「勇猛果敢」と称賛する声がある一方で、「機を見るに敏」との評価もある。
 辻は羽田を出発した後、ベトナム・サイゴン(現ホーチミン)、カンボジア・プノンペン、タイ・バンコクを経て、4月14日にラオスのビエンチャンに到着した。現地で「日本の高僧青木」と称し、「潜行三千里」のときと同様の僧形となって当時のパテト・ラオ(ラオス愛国戦線)支配地域に向かったことが確認されている。
 
 「そもそも、なぜラオスに向かったかというと、辻は『訪米する池田に土産話を持たせるために、いろいろなところを見てくる』と話してました。
 池田勇人首相が訪米、ケネディ米大統領と首脳会談する予定があったのです。当時、インドシナ半島はベトナム戦争が始まるなど大変でしたから、自分の目で現地を見て分析、それを首脳会談で池田さんがケネディに披露すれば日本は信頼を得られると思ったのでしょう。益谷秀次さん(当時、自民党幹事長)にその話をしたら、『ぜひ、やってくれ』と言われて、餞別をポンとくれたそうです」
 
 堀内氏の父、一雄氏(元衆院議員)は陸軍で辻の先輩(陸士27期、陸大37期)にあたる。それが縁で堀内氏は辻の長女、英子さんと57年に見合い結婚をした。日銀総裁、蔵相などを歴任した一万田尚登氏が仲人を務めた。一雄氏は戦前、旧満州国(現中国東北部)で安倍晋三首相の祖父、岸信介・元首相と知り合い、衆院議員時代は岸と行動を共にした。
 
 「岸さんといえば、私は結婚して南平台(東京・渋谷区)のマンションの5階に住んでいましたが、すぐ近くに岸さんの私邸がありました。ベランダからよく見えました。60年安保のときは、その岸邸にデモ隊が押し掛け、新聞紙に火をつけて塀の中に投げ込んでいました。
 もしかしたら、安倍さんも岸さんの家にいたかも。国会や官邸もデモ隊に囲まれて大騒ぎでした。私のオヤジも赤城宗徳さんらと官邸に詰めていました。そこに辻が『岸に会いたい』と訪ねてきた。夜でしたが、辻はデモ隊の様子を一人で歩いて“敵情視察”した後、やってきた。オヤジによると、辻は『(デモ隊は)烏合の衆で恐れるに足りない。岸さんが自ら出ていって演説し、信念を吐露したら理解してくれる。自衛隊を出すなんてとんでもない』と進言したそうです。岸さんは(除名問題などで確執があったため)、『いやなヤツが来た』という顔をし、オヤジに対応を任せたそうです」
 
 ここでもその後、単身、戦火のベトナム、ラオスに向かった辻の“辻らしさ”が発揮されている。
 辻をめぐっては今年2月、米中央情報局(CIA)の公開文書で新しい事実が明らかになった。
 CIA文書は、辻がラオスから中国に入り、63年に中国共産党当局に拘束された可能性に言及。そのまま中国で処刑されたとする未確認情報も掲載されていた。さらには、陸軍で参謀本部作戦課長を務め、辻の上司でもあった服部卓四郎(陸士34期、陸大42期)氏が、当時の吉田茂首相の暗殺を企てていたとする報告も見つかった。
 同文書によると、服部氏ら旧日本軍将校を中心とするグループが、吉田首相が公職追放組や国家主義者に敵対的だとして、暗殺する計画を立てていた。辻は服部に対し『クーデターを起こす時ではない』『敵は保守の吉田ではなく社会党だ』と指摘して、服部らを説得したという。
 
 「服部さんとは会ったことがあります。辻に連れられて話し合いの場に同席したのですが、たいした話はしてませんでした。
 吉田さんの話(暗殺計画)はテレビで見て知りました。いやな話だったら困ると思ったのですが、辻は思いとどまらせたほうだったのですね。行方不明になった後については、確かに中国で処刑されたという話やトラに食い殺されたという話もありました。実はいまから30年前、訪中議員団の一人として中国に行った際、向こうの中国紅十字(中国の赤十字組織)の人に尋ねたことがあります。
 『(中国国内に)入っていればわかりますが、(情報がないというのは)入国していないということですね』と回答してくれましたが、どういうわけか、担当者の表情は硬かった。当時といまでは事情は異なりますし、中国の友人(中国政府要人)もいますから、もう一度、尋ねようかと思っています。いまだと真相がわかるかもしれません」


(引用ここまで)

自民党は殺された!自民党は殺された!
(2006/05)
堀内 光雄

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辻政信と七人の僧―奇才参謀と部下たちの潜行三千里 (光人社NF文庫)辻政信と七人の僧―奇才参謀と部下たちの潜行三千里 (光人社NF文庫)
(2009/05)
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